先生と教官室






「おい伊緒、なんか悪いこと考えてるだろ。」






流石先生、私のいたずら心に気づくなんてするどい。






「いいえ、考えていませんよ?」






でも、そんな簡単にばらすほど私もバカじゃない。






「いーや、考えてる。言いなさい。」






「考えてませんってば。考えてても言いませんよ。」






「なんだと?………じゃぁ、言いたくなるようにしてやる。」






「え?」





先生の黒い声と笑みが出てきた瞬間、抱きしめられる力が強くなるのを感じた。






「わわわっ、先生、苦しいですよっ。」






「いいんだよ、これぐらい強く抱きしめた方が落ち着くから。」






そんなこと思ってるの先生だけですから!!






抱きしめられている私は息ができないです!!





「きゃ――っ!!先生、くるしぃぃ!!」






「ははははっ、知ってる。」






ちょっと、先生すごいニヤケてる…。






なんだろう、朝の喧嘩はもう何事もなかったかのようになっていて、それでもってさっきのドキドキは先生の体温や表情で又違うドキドキへと変わっていってる感じがする…。











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