先生と教官室






先生の甘く囁いてくれる声。






私の事を第一に考えてくれるところ。






しすぎってくらい、いつも心配してくれるところ。






寂しい時は必ず私に温もりをくれる体温。






いじわるで、不器用で、でも本当は誰よりも優しい。






それから、意外に子供っぽくて可愛いところ。






抱き締めたり頭を撫でてくれる大きな手。






抱き締めてくれた時にするコーヒーと石鹸の匂い。






全部全部…比べられないくらい好き。






あ、でも……やっぱり、一番好きなのは先生の『おいで』かな……。






甘い声で優しく言われる『おいで』という言葉に、私は何度も救われてきたんだよね。






「伊緒、どしたぁ?さっきからニヤケてるぞ。」






「ふふ、何でもないですよ。」






私、先生に出逢えて良かった。





もし出逢えていなかったら、今の私はいなかったと思う。






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