先生と教官室
はぁ――…もう今日は帰ろう。
頭痛いし、何より早く寝たい。
「じゃぁ、私はこれで…。」
そういって、帰る為にソファーから立ち上がろうとした瞬間。
グラッ
視界が360度回転したように歪んだ。
「っっ………。」
「っお、おいっっ!!!?」
ふわふわする。
身体が熱い。
頭がさっきより痛くて、ガンガンと揺られている感じがする。
………ヒヤッ
あれ、なんだろう。
おでこが冷たくて気持ちいい。
「…、い、……伊緒っっ」
耳に入ってくる声と言葉から、先生が私を呼んでいるのがかすかに解った。
「ん………。」
朦朧とする意識のなか、ゆっくりと目を開いた。