先生と教官室
あれ、何で私泣いてんの??!
え…意味わかんない。
普段こんな事なんかで泣かないのに。
それ以前に、人前では泣かないようにしてるのに…。
「あれ、何か目に入ったかな…。」
先生、困ってるよね。
怒って生徒に泣かれたら、教師はたまったもんじゃないよね。
急いで拭かなきゃ。
早く…早く止まってよ…!!!
頭ではそう思ってるのに、涙はいっこうに止まる気配がない。
「うっ…ぐすっ」
ついには、声まで出てきてしまった。
やだやだ、こんな所見られたくない!!!
目を力一杯こすってみる。
…けど涙は流れ続けてゆく。
何度もこすりすぎて目の周りがヒリヒリして痛い。
でも、そんな事より止まってくれない涙の方に気持ちが向く。
何で、何で止まんないのっ…!!
もう一度目をこすろうと手を上にあげた瞬間、いきなり手を掴まれ、払いのけられた。
そして、手の次に顔にぬくもりを感じた。