先生と教官室







ぎゅうぅっ






「―――っっ!!!」






あーあ…ついに捕まってしまった。






身体中に先生の温もりが伝わってくる。







自分の上がった熱と先生の程よい熱がいりまじって、少しだけ安心感がわいてくる。







「伊緒…なんで逃げるんだよ。」







「………。」







特に理由があるわけではない。







ただ、先生に弱いところを見せたくないだけ。







「伊緒、戻ろう?風邪が悪化する。」






「……ぃや。」







私、今すごい我が儘言ってる。






きっと、先生を困らしてる。







「いやって…じゃぁお前はどうしたいんだよ。」







どうしたい…。





どうしたい…?





私は…。




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