先生と教官室
え、ちょっと待って、なんで…。
なんで先生が私の名前を呼んでるの?
「「ねぇ、今伊緒の事名前で呼んだよね?!」」
私と同じ事を思っていた二人。
思っている事を改めて言われると、なんだか恥ずかしい。
やば、何だか顔熱いかも。
「とりあえず、先生の所いこっか。」
二人にバレないように、あくまで冷静を装いながら先生の所へと歩く。
一歩ずつ歩くたび、胸の奥が密かに高鳴っていく。
「先生、どうしたんですか?」
あえて呼び方には触れずに話しかけてみる。
「昨日片瀬部活休んだろ?だから、昨日みんなに配ったジャージ、今渡そうと思ってさ。」
え?あれれ?
さっきの伊緒という呼び方は気のせいだったのかな?
今はハッキリと片瀬って呼んだし…。