先生と教官室




「じゃないと何ですか?」




私の質問に、少しだけ先生の目が大きくなった。






「…仕方ない奴だな。」





グイッ





「ここまでしたら解る?」






ひっつきかけていた身体同士が密着し始める。






そして、気が付くと顔の自由が利かなくなっていた。






どうしよう、先生に後頭部と顎を掴まれてしまった。






これでは本当に身動き一つとれない。






「先生?」






ねぇ、何でそんなに私を見るの。







見てもいい事ないですよ?







「ここまでしても解らない?」







「……………。」







うんん、解るよ。







こんなに近いんだもん。







もしかしなくても、これはキスをする流れだよね。







「おい、聞いてんの?」







やばい、意識しだしたら顔に血が上ってきた。







「あの…せんせ…えっと…」









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