先生と教官室








「ん?伊緒、もしかして身体つらいか?」







「え…何で……」







「目が涙目になってる。それに顔も赤くなってきてる。」








「そんな事は……」







「いーや、そんな事大ありだ。お前は直ぐ何かと隠すからな。」







まぁ、確かにその通りですけど。







でも、私のそんな変化は先生以外は気づかない。






逆に、気づかないのが普通なんだよ?







なのに、何で先生は全て気づいてしまうの?







一番先生に気づいてほしくないのに……。







「悪い、すぐ寝かしてやるべきだったのにな。とりあえず寝室行くか。」









……何で、急に優しい態度に戻すのさ。









さっきまで意地悪な先生だったのに。








「伊緒?」







こんなに普段見せないような先生を沢山見せられたら、もう好きって気持ちが隠せなくなっちゃうよ…。











< 99 / 391 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop