それぞれのstory。
それから、歩けなくてリハビリが始まったけど、私にとって透琉が居ないのは自分が死んでるのと変わらなくて。
リハビリステーションにはなかなか行かずただ、ベッドに寝転がってた。
ご飯も食べようとはしたけど受け付けなくて、結局点滴で栄養摂ってた。
でも、そんな日々を送ってたある日、友達や家族が泣いた。
『朱音にとって、確かに透琉くんは大切な人なんだと思う。
そんな人を亡くす辛さは分かるなんてとても言えない。
朱音本人しかその気持ちは分からないよね。
けど、私にとっても朱音は大切なんだ。
だから、透琉くんの事想う気持ちがあるなら、繋がった命は無駄にしちゃダメだよ。
私の為に生きて。』
『朱音、いつまでそのままでいる気なんだ??
それで透琉くんは喜ぶのか??
それにお前は1人になった訳じゃないだろ?
確かに透琉くんの代わりはいない。
けど、もう少し周りを見ろ。
お前の事大切に思ってる人はたくさんいる。
その人達の為に死に急ぐな。』
『姉ちゃん。
姉ちゃんの気持ちは分からないけど、寂しいなら傍に居るから。
代わりには誰もなれないけど、姉ちゃんが幸せになるまで、護るから。』
親友の莢、パパと弟の歩が泣いてそう言ってくれた。
完全に悲しみは消えないけど、でも私自身このままじゃダメなんだと気づいた。
それから、少しずつリハビリ始めた。