それぞれのstory。


ドレスの試着の帰り、いつの間にか喫茶店に入って、いろいろ考えた結果そう考えついた。



私にとっても、それは決して簡単じゃないけど…。



いつ頼んだのか記憶にない、冷めた紅茶を飲み干して、店を出た。





家に帰ると、急で申し訳ないけど、数日仕事を休ませてもらえるように、店長に連絡した。


そして、地元に帰る準備をしていると、心蒔からメールの返信が来ている事に気づいた。




そこには、今日の試着に付き添えなかった謝罪が綴られていた。




でも、本当は今日心蒔が来ない事を何処かホッとしてた自分も居た。


きっと今の私ではドレスの試着をして、幸せな顔をする事は出来ないと分かっていたから。



案の定、私は上の空な感じだったし。




『ごめんね。
少しの間地元に帰ります。
心配しないで。』
そう説明足らずなメールを返した。



始めの『ごめんね。』にはいろんな意味を込めて。


式前に勝手な行動する事。
迷惑かける事。

あと、中途半端な事。
試着の時居ないことにホッとしてしまった事。


他にもいろいろな意味を込めた。





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