それぞれのstory。
でも、まだ恋だとは思わなかったし、もう話す事もないと思ってた。
でも、それから委員会が同じになったり、家がわりと近いらしく、家の近くのコンビニで遭遇したり…私の気持ちとは裏腹に会う機会、話す機会は増えてった。
そのうち、意識し出して、恋愛経験がほとんどない私は、透琉の顔をまともに見れなかった。
そして、それを不思議に思った透琉はある日、『俺、朱音に何かした??』って、少し真剣な顔して聞いてきた。
「そんな事ない。
透琉は悪くないの。」
私はそう答えた。
「なら、何で目を見て話してくれなくなったんだ??」
「分からない…私が変だから??」
「どういう事?」
透琉は私の言葉の意味が分からないみたいで、そう聞き返してきた。
「私、何か変なの…。
上手く言えないけど、透琉と目を見て話せない。
…苦しくて。」
私は、言葉足らずながら、そう話した。
けど、相変わらず透琉の顔見る事は出来くて、下を向いたまま。
「それって…胸が苦しい、とか??」
「えっ、…うん。
そうなのかも…。」
「それってさぁ…。
俺の事、好きって事?」
「そうなのかな?」
「俺は好きだよ…朱音が。」
そう言われて、吃驚して顔をあげると、透琉は優しく微笑んでくれた。