それぞれのstory。


その言葉を自分の中で反芻して、やっと告白された事を理解した。


そして、『私も好き…。』と少し呆然としたまま返した。



そんな私はかなり間抜けだっただろうけど、彼は優しく私を見つめるだけで、馬鹿にしたりしなかった。


そんな感じで付き合い出した。




付き合いは、まぁそれなりに問題はいくつかあったけど、順調だった。


いつも一緒に居るってわけじゃないけど、同じ学校・同じ学年だったから、いつでも会おうと思えば会えたし。



ただ、手を繋いで話しながら帰ったり。

まぁほとんど話してたのは私で、透琉は聞き役だったんだけど…。



でも、彼は嫌な顔したりしなかった。


滅多に怒らなくて、優しくて…。


でも、私を甘やかす人というわけでもなかった。

ちゃんといけない事はいけないと言ってくれる人だった。



一緒に居られるだけで、私も穏やかになれた。



< 5 / 67 >

この作品をシェア

pagetop