それぞれのstory。
その言葉を自分の中で反芻して、やっと告白された事を理解した。
そして、『私も好き…。』と少し呆然としたまま返した。
そんな私はかなり間抜けだっただろうけど、彼は優しく私を見つめるだけで、馬鹿にしたりしなかった。
そんな感じで付き合い出した。
付き合いは、まぁそれなりに問題はいくつかあったけど、順調だった。
いつも一緒に居るってわけじゃないけど、同じ学校・同じ学年だったから、いつでも会おうと思えば会えたし。
ただ、手を繋いで話しながら帰ったり。
まぁほとんど話してたのは私で、透琉は聞き役だったんだけど…。
でも、彼は嫌な顔したりしなかった。
滅多に怒らなくて、優しくて…。
でも、私を甘やかす人というわけでもなかった。
ちゃんといけない事はいけないと言ってくれる人だった。
一緒に居られるだけで、私も穏やかになれた。