と・な・り。


驚きのあまりとんでもないどこから出したのかわからないような声が出てしまった。


なに、それ。


やっぱり、2人は付き合っていたの?


あれ?


でも、隼人は告白されてすぐに断ったって言ってたし………。


?マークが頭に飛び散りながら首を傾げるあたし。


全然、意味がわかんない!


「落ち着け。全部話すから」


そう言われて両肩をポンッと叩かれたあたし。


そんなこと言われながらも、これが落ち着いていられますか!


あたしはムスッとした顔で隼人を見る。


「あ~~~…そんな顔で見られるとな~……」


頭を掻きながらバツの悪そうな顔をする隼人。


「こんな顔にもなるわよ。全く意味わからないし、隼人が香取さんと付き合ったというのは事実だし」


「なに、それ。もしかして、ヤキモチ?」


すっごくムカツク………。


隼人のクセに、隼人のクセに、隼人のクセに~~~~~!


当たってるけど、そんな風に勝ち誇った顔で言われると、認めたくなくなる。


「全然、違うから!」


「そんなに怒ることないだろ? ただの冗談なのに。それに、香取と付き合っていたと言っても、1ヶ月だけだし、断ったら『ためしに付き合ってくれ』って強引に言われて………」


隼人の言うことを疑っているわけじゃない。


でも、あの1ヶ月経った後でも香取さんは隼人にべったりだったし、2人が別れた感じはなかった。


「本当に………別れられたの?」


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