と・な・り。
第10章 選択権





 結局、その日1日は授業は何も頭に入らなかった。


高校2年生の3学期。


あと、1ヶ月で新しい学年になるというこの大事な時期にこんなんじゃダメなのはわかっているのだけど、あたしはそれよりも隼人の言った言葉が心に残った。





 あの後、香取さんを追いかけた麻衣の話によると、香取さんはなんとか落ち着きは取り戻したらしい。


だけど、やっぱり今日の朝のことはショックだったらしくて、結局今日は家に帰って休むことにしたらしい。


学校にいれないほどショックを受けている香取さん。


そのことを聞くと、やっぱりあたしは、隼人の言うことは何度考えても納得できなかった。






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