と・な・り。
真っ白な天井を見つめながら、あたしは少し熱の帯びた瞼に手を乗せる。
休もうと思うのに、体が眠りを誘わない。
いっそう、眠ってしまって時が早く過ぎればとさえ、思うのに、そう思えば思うほど眠気は遠ざかっていく。
比較的、寝つきのいいあたしにしてはめずらしい。
「泣いていい」と言われたあの時。
あたしは麻衣に隠してもらいながら溢れる涙に逆らわずに泣いた。
だけど、ほんの少しの間だけのつもりのあたしの涙はなかなか引いてくれなくて、結局、そんな状態で授業に出るわけにもいかず、あたしは麻衣に付き添われながら、保健室で休んでいくことにした。
久しぶりに泣いたということもあるけど、ここ最近は眠りも浅くて睡眠不足だったこともあり、少し微熱があったため、保健の先生もあっさりと休むことを承諾してくれた。
このままでいいはずがないのは自分でもわかってる。
この気持ちにけじめをつけなくてはいけないって。
そのために、自分はどうすればいいのかも………本当はわかってる。
だけど、答えがわかっているだけに勇気がでない。
そのまま、自分の中で押し込めて隼人に気づかれないうちにこの気持ちを消してしまうのが1番いいのだと思う。
だけど、こんな時幼なじみというのは厄介で。
話すことはなくても、それなりに、親の話の中や偶然の出会いなどもあって完全に消すことなんてできないんだ。
だから、はっきりと諦める、この気持ちを消す、決定打が必要なんだ。