誰も知らない恋〜先生への想い〜
声が聞こえる。
大好きな少し高めの声。
あたしは
その方向へと、振り向いた。
−−ベチッ
(……ん?)
「痛ッ……おまえ髪切れよー!!長すぎ」
どうやら、勢い余ってあたしの髪が先生に直撃してしまったようだ。
頬を押さえてあたしを見ている。
「あ…ごめんなさい」
肘くらいまで伸びた自分の髪を、サイドで押さえた。
もう、大好きな先生に当てないように。
「で、何かあった?」
一瞬、何のために先生の元へ来たのかを忘れていた。
ちょっとの間をあけて自分は何をしにきたのかを説明した。