誰も知らない恋〜先生への想い〜


画鋲がたくさん入っている、
小さなプラスチック箱。



あたしは、昔一度この画鋲箱に手を引っ掛けてしまい、ぶちまけてしまったことがある。



鋭い針。
電気の明かりに照らされてキラリと光り、
あたしに向かってくるようで怖かった。



その時の後遺症か、
画鋲を取る時は今にも刺さりそうでいつも怖い。

だから、無駄に気をつけて手を延ばしている。











……あと1枚!!

これを貼ったら完成だ!!


あたしは、
その最後の掲示物を両手で掲げていた。






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