誰も知らない恋〜先生への想い〜
ぅぇおぃあ…じゅぎぅ……
頭の中は、ドキドキのあまりぐちゃぐちゃで言葉に表せなかった。
先生は階段を下りるのやめて、こっちに来た。
あたしから、目を離さずに。
教室に、こっちに先生が来てる。
あたしと先生との距離が、どんどん縮まってる。
先生の廊下を歩くキュッキュッ、という音と今にも破裂しそうな自分の心臓のバクバクしか聞こえなかった。
吹奏楽の楽器の音は鳴り止まぬことなく鳴り続けているのに……。
あたしには
もう、
それしか聞こえない。
耳に入らない。