誰も知らない恋〜先生への想い〜
「あ!!おい、お前ら後で高橋先生に報告しとくからなー!!」
他のクラスの生徒が、自分の受け持つ教室に入ってきても止めることのない先生。
先生のクラスの生徒達は、みんな不思議そうな目をしながら、走って教室を出ていくあたし達を見つめていた。
「明が悪いんだからなーッ!!」
「お互い様でしょッ??」
どこに向かっているのかはわからない。
ただただ、担任から逃げるため。
だけどその頃、担任はあたし達を追いかけてくる気配はなかったし、第一にあたし達が掃除をサボっていた事さえ気付いていなかった。
なので、意味もなく校舎内を走り続けていた。