《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
あたし達だけしか入れない
最上階に足を踏み入れ、
部屋の鍵を開けると。



玲斗はまるでずっとそこに
いたみたいに、開いた
ドアの前であたしを待ってた。



「待ってたよ。

陽菜なら絶対に来てくれる
って思ってた――…」



甘く痺れる囁きをあたしの
耳に落として――そして
そのまま、壊れそうな
くらい激しいキス。



何度も何度も唇を確かめ
合って、火照る体を絡ませて。



そうして二人で重なる
ように倒れ込んで、
ベッドのスプリングを軋ませる。


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