《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
『どうしたの?』の一言を
尋ねることすらできなかった。



玲斗は本当に熱にでも
浮かされてしまったかの
ように、熱い体で激しく
あたしを求めて――…


あっという間に、あたし
までオカシクしてくから。



「あっ……んんっ、玲斗……!」



「――黙って。

お願いだよ。今夜は何も
言わないで――…」



『タダ、感ジテル声ダケ
聞キタインダ』



甘い甘い毒のような声が、
そう、あたしの鼓膜を震わせた。


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