《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
最後はつぶやくように
そう言って、細野さんは
何かを考えるようにアゴに
手を当てて黙り込んでしまった。
あたしはわけがわからず、
ドキドキしながらそれを
見てるしかない。
やがてたっぷり数分は
考え込んだ後、細野さんは
また『ふむ……』と言い
ながら顔をあげ――
そしてゆっくりと、話し出した。
「実はこの芝居の相手役――
つまり姫と恋に落ちる
平民の青年だが。
こっちの俳優の方は、まだ
全く決まってないんだ。
なかなかこれと思う役者が
いなくてね」
_
そう言って、細野さんは
何かを考えるようにアゴに
手を当てて黙り込んでしまった。
あたしはわけがわからず、
ドキドキしながらそれを
見てるしかない。
やがてたっぷり数分は
考え込んだ後、細野さんは
また『ふむ……』と言い
ながら顔をあげ――
そしてゆっくりと、話し出した。
「実はこの芝居の相手役――
つまり姫と恋に落ちる
平民の青年だが。
こっちの俳優の方は、まだ
全く決まってないんだ。
なかなかこれと思う役者が
いなくてね」
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