《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
そう吐き捨てたいのを
グッと堪えて、オレは
それで話を終わらせた
つもりだった。



ところがオレの心の声でも
聞こえたかのように、
今日の映紀は思いがけず
しつこい。



「ねぇ……前から聞こう
とは思ってたんだけど。

――柏木さんとは、
つき合ってるのかい?」



「は―――…?」



つき合ってる?



ナニ、ソレ?



中学生のくだらない恋バナ
みたいな台詞、聞きたくもない。



オレが何も答えないで
いると、映紀はボソボソと
呟くように勝手に話を続けた。


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