《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
今度こそオレは話を
終わらせて窓の外に視線を
移した。



これから動き出す朝の街の
風景が飛ぶようにガラスの
向こうを過ぎていく。




(……つき合ってるか、だって?

ホント馬鹿げてる)



――そんな俗っぽい言葉の
意味は、オレは知らない。



オレと陽菜の関係を
世間に溢れるありふれた
言葉に当てはめるなんて、
お門違いもいいとこだ。



(そんなことは――きっと
できない。

したくないんだ――…)


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