《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
トクン。



また甘く、胸が痛んだ。



「……対等なんかじゃないよ。

あたしなんて、まだまだ――」



「そんなことない。

キャリアや仕事の量なんて
問題じゃない。

陽菜の輝きは、もう沢山の
人間が気づいてるよ」



そう言うと、玲斗はそっと
あたしの額にキスをした。



くすぐったくて身を
よじったけど、やんわりと
体を押さえられて
思うようにいかない。



「やだ……ちょっと、苦しいよ」



押し付けられた体が、熱くて。


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