《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
――だってオレは、何を
言われたってホテルで夜を
過ごすのを……

陽菜と会うのを、やめる気
なんてないんだから。




「思ったより道がすいてる
から、早く着きそうだね」



様子をうかがうように
おずおずと聞いてくる
英紀に、オレは冷たい
いちべつをくれてやった。



黙っていると、英紀は
しらじらしい咳ばらいを
してまた黙り込む。




社長は独り身で、六本木の
一等地に建つマンションに
住んでる。

今向かってるのもそこだ。


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