《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜
結局こんなこと、意味が
なかったのかもしれない。



もう薄々、オレはその事に
気づき始めてる――きっと。



「………話はこれだけですよね?

もう帰ってもいいですか?

明日も朝から撮影なんです」



疑問形で口にしながらも、
オレは同時に立ち上がって
手に持ってたハットをかぶった。


これ以上話をする気はない
って、ハッキリと態度で示す。



「……………」



さっきのオレの一言の
真意をはかってるのか、
社長は何も言ってこない。


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