雲から愛の涙

「………」

すみません、とも言わずに、あたしは頬杖していた腕を下に下ろして、その"副担任"とやらをジッと見た。


「よろしくな~」


…………。

ふーん…。別に普通じゃん。
よろしくな~って、河野以上にだるそうな言い方。

やる気あるわけ、この人。



無理無理、絶対無理。
あたしこの人と、合わない。


…一瞬で、そんな気がした。




「佐倉先生は、理科を担当してるからな。理科はお前らも苦手科目だろ?しっかりと習っておけよ」

「「はぁーい」」



…ふーん。理科…か。

なんとなく、合ってるかも。
実験とかで失敗しちゃう姿とかが…だけど。



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