リフレイン〜3rd Season〜
裏切り
――国会議事堂前。
「ん〜やっと終わったぁ〜♪検索、消毒!」
「そうね。あたし達も待機してましょ」
あたしと朱里は国会議事堂前に立ち、総理の車を待つ。
「――あの〜…」
後ろから声を掛けられ、あたし達は振り向く。
そこにいたのは二十代後半?くらいの男だった。
服装を見ると…掃除かなんかの人かなぁ…。
「はい、なんでしょうか?」
朱里が愛想良く話す。
「実は…議事堂内に不審人物がいるみたいなんです。……見に来て頂けませんか?僕、これから掃除しなきゃいけなくて……」
不審人物…?
あたしは眉を潜めた。
「不審人物?それは本当ですか?」
あたしは少し疑いの目で彼を見る。
だって…なんだか、よそよそしいんだもん。
だいたいセキュリティが整ってる議事堂に不審人物が入る…?