リフレイン〜3rd Season〜
愛してくれる人
「――水樹」
駅で待っていると、潤が車に乗って迎えに来てくれた。
「潤、ありがとね?来てくれて」
あたしは車に乗り込み、潤にお礼を言う。
「いいよ、別に。どうだった?飲み会」
「ははっ。飲み会って程じゃないけど……うん、楽しかった…のかな?」
あたしが苦笑いを溢した。
すると潤が車を発進させながら、心配そうにあたしを見た。
「……何かあったのか?」
やっぱり、気付かれちゃったか。
潤はさすがに鋭いなぁ…。
「あー…うん。なんか樹里がさ、桐島ちゃんにどうしてもSATに入りたいって言ったんだけどね?桐島ちゃんは、不適合な人材はいらないってハッキリ言ったの」
「うお、キツいな」
潤は少しビックリしていた。
「樹里さ…なんか……こう、なんて言うのかな?桐島ちゃんのこと誤解してるような気がするんだ。“自分を気に入ってくれないから入隊させてくれないんだ!”みたいな精神があるような気がして……」
あたしがそう呟くと、赤信号で車は停車した。
「……でも確かに…SATには普通の人材はいらないよな。なんせ凶悪犯罪者やヤクザと戦うんだから。それに立ち向かえる程の力と精神力がなきゃ……まず無理だな」
桐島ちゃんが言っていたことと、なんとなく被った。
潤も……やっぱり桐島ちゃんと同じ意見。
いや、SATを経験した人間なら…みんな絶対にそう感じる筈。