リフレイン〜3rd Season〜
まさかの試練―side 朱里―
「あのさ、朱里!今度、朱里のご両親に挨拶に行きたいんだけど」
「ブッ!!!」
あたしは思わず飲んでいたコーヒーを吹いてしまった。
あ、挨拶!?
「なんだよ、朱里。汚いなぁ~」
「う、うるさいわよ!っていうか……挨拶って……」
あたしはタオルで口元を押さえたまま、聞く。
すると健太は笑顔で返してきた。
「ん?挨拶は挨拶だよ。朱里のお父さんとお母さんに」
「………」
あたしは黙ってしまう。
あたしの両親。
はっきり言って……
「ごめんなさい、健太……あたしね、もうあの人達には会いたくないの」
あたしは直球にそう伝えた。