リフレイン〜3rd Season〜
しばらくして病院に着き、ぐったりした彼を抱っこし、中に入る。
雅樹…大丈夫かな。
すごく辛そう……。
「マサ、気持ち悪いとかはない?」
「うん…」
保険証を出し、順番が来るのをひらすら待った。
雅樹はぐったりとあたしの胸に項垂れている。
あたしはそんな彼を優しく抱き締め、できるだけ安心させるようにした。
「戸田雅樹くん、どうぞー」
「あ、はーい!」
あたしは返事をし、雅樹を抱っこして診察室に入った。
「どうぞ、お掛け下さい」
看護師さんに促され、あたしは雅樹を抱っこしたまま、椅子に座った。
「はい、雅樹くんね。今日はどうしたのかな?」
小児科の医師は年配のお婆さんだった。
「今朝辺りから熱っぽくて、測ってみたら39度近くあって……」
「そっかそっか……風邪かな?もしかしたら扁桃腺が腫れてるかもしれないから、ちょっと触らせてもらうね。」
医師は優しく笑い、雅樹の首筋に触れた。
雅樹はぎゅうっとあたしの手を握る。
もう、この子ったら。
あたしは雅樹の小さな手を握り返した。