リフレイン〜3rd Season〜
「美羽のヤツさ、本当は裕介くんのこと好きで仕方ないくせに、強がってるんだよな」
「……気持ちは分からなくもないわ。美羽ちゃんは素直になれないだけなのよ」
さっき会ったばかりなのに、もう美羽の心を読み取っている朱里。
すげぇ観察力あるな…。
「でも……さっき言ってた“他の女と歩いてた”って言うのが気になるわね。裕介くんの妹とかお姉さんっていう可能性はないの?」
「裕介くんは一人っ子なんだ。だから尚更……美羽も気になるんだろうな」
「そうなの…。一人っ子か……」
朱里は再び険しい顔をした。
「でも……本当に浮気するような人なの?美羽ちゃんの彼は」
裕介くんは……俺から見れば、そんな男じゃないと思う。
礼儀もしっかりできてるし、優しさもちゃんと持ってる。
何より……美羽をとても大事にしてる。
「いや、俺はそうは思わない。裕介くんはいい男だよ。」
「そうよね。やっぱりそう言うと思ってたわ」
朱里は満足そうに微笑んだ。