リフレイン〜3rd Season〜
特殊任務の幕開け
「特殊任務?」
ここは警備部長室。
四係の係長であるあたしは、話があると言われ、呼び出されていた。
「そうなんだよ。実は少し困ったことが起きてね」
警備部長は本当に困った顔をした。
「困ったことと言いますと?」
あたしがそう問うと、警備部長はうん、と言って話し始めた。
「実は…今、モナコの王子が日本に来ていてね。三日後に帰国する筈だったんだが…昨日、王子に対する殺人予告が届いてね。慌てて警察も対応したんだが、まったくと言っていいほど手がかりが掴めなくてね……」
「殺人予告が…?」
しかも、わざわざ日本にいる時に……。
「そこで戸田くん。君達、第四係に頼みたいことがあるんだ」
「頼みたいこと?」
あたしがそう言うと、警備部長は一呼吸置いた。
「王子をモナコ王国まで無事に生還してほしいだ」
えっ!?
あたしは面食らってしまった。
まさか一国の王子様の警護を任されるなんて。