リフレイン〜3rd Season〜
不安と疑惑
「……はぁ…」
今、あたしは警護の真っ最中。
そして盛大に吐かれた深い溜め息。
そう。
原因はたった1つ…
宮下のことだ。
あの子…潤に惚れてんのかな?
まぁ潤はかなりカッコいいし、惚れちゃうのも分からなくはないけど…
わざわざ潤が結婚してる子持ちの旦那さんって分かってて近付くか!?
ちょっとおかしいんじゃね!?
「水樹、どうしたの?具合でも悪いの?」
横で一緒に警護している朱里が、心配そうに見てくる。
「あはは…具合は大丈夫だよ。元気ピンピンだよ。けどさぁ…」
「何?潤と何かあったの?」
朱里は見透かしたように言った。
「ん〜…潤とは何もないんだけど…ちょっとクセ者が…ね……」
あたしは苦笑いを溢した。
「クセ者…?何?もしかして、潤が誰かに言い寄られてたり…する?」
さ、さすが朱里…。
一発で当てちゃったよ…。
「うん…みたいなんだ……」
あたしは力なく呟く。
潤とは結婚してるのに。
雅樹や佐希や茉希だっているのに。
こんなことで、いちいち不安になることなんかないハズなのに…。