リフレイン〜3rd Season〜
――…
「ねぇ水樹…あなた顔色悪いわよ?ちゃんと寝てる?ご飯食べてる?」
「えっ…」
オフィスで報告書を書いていたあたしにそう言ってきた朱里。
「あはは…ちょっと食欲なくてさ。あんま眠れないんだよね〜」
あたしは報告書を書く手を止めると、椅子にもたれ掛かった。
「…潤はまだ目を覚まさないの?」
朱里は少し聞きにくそうに声を潜めて言った。
「……うん。もう1週間になるよ」
そう。潤はもう1週間も意識が戻らない。
呼吸器を付けたまま、眠っている。
「諦めちゃダメよ。潤は絶対に目を覚ますわ」
朱里はあたしを慰めるように肩を叩いた。
優しいね、朱里は。
「うん…ありがと」
あたしはそれだけ言うと、報告書を出すために席を立った。
「……はぁ…」
あたしは報告書を片手に溜め息をつく。