リフレイン〜3rd Season〜

正直…今は警護になんて集中できないよ。




SPとしては最低だけど、大切な人が危ないんだよ?




これって酷いのかな。




あたし、最低?













「――失礼します」




あたしは課長室に入った。




「お、戸田か。お疲れさん」




課長はあたしから報告書を受け取ると、微笑んだ。




「それにしても大丈夫なのか?仕事に来たりして」




「えっ?」




「旦那さんのことだよ。戸田くん、怪我したんだって?」




課長は心配そうに聞いてきた。




「あ…はい。大丈夫です。心配しないで下さい」




あたしは無理に笑うと、課長に背を向けた。




「……失礼しました」




あたしは足早に課長室を出た。




あのまま話していたら…絶対に泣いちゃうから。




潤の笑顔が浮かぶから…。




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