どうしょうもねぇくれぇ、好き。
と、まぁそんな事を思った後にメリーゴーランドに乗って恥ずかしい思いしたり、
ジェットコースターで絶叫しすぎて声がかすかすになったり、
お決まりの観覧車に中途半端な時間に乗って失敗したな、と思ったり、
お化け屋敷のお化けを瑞季がグーで殴っちゃったりして謝ったり…と大変だった。
そして、グッタリしている俺を瑞季は
「お昼食べた後にコーヒーカップ乗ってパレード見たい!!」
休憩の時間を与えてはくれねぇみてぇだ。
「あー…はいはい。」
「何でそんなに適当に返事するの!」
「これでもちゃんとしてる~。」
「馬鹿にしやがって!」
「え、痛い痛い。それはねぇだろ、瑞季さん。」
えいっ!と言って俺の髪の毛を尋常じゃねぇ力で引っ張る瑞季。
いやいや、このままだとブチブチいっちゃうけどぃぃのか?
いやいや、俺は良くねぇよ。
「ハゲたら育毛剤掛ければぃぃんだよね?」
そういう問題じゃあねぇと思うのは俺だけか?
育毛剤掛けても生えてこねぇ場合だって十分ある気がするんだが。
今もまだ、髪の毛を引っ張っている瑞季の手を掴んで止める。