どうしょうもねぇくれぇ、好き。
★俺の思い出作り
――カランカランカランッ――
「お兄さん!大当たり!」
「は?」
「沖縄へのペア旅行券が当たったよ!」
「マジすか。」
俺、強運だったんだな。ってこの時思った。
―――――…
「っつー事で、沖縄に行こう。」
目をランランと輝かせている瑞季に笑いかける。
「やった!旅行だぁ!旅行~!」
すると、瑞季は跳んだり跳ねたりして喜びを表現する。
その姿をソファーに座りながら見る。
そんなに跳んで大丈夫か?
こけて行けなくなったとかになんじゃねぇぞ。
ハラハラしながらその光景を見ると、瑞季が俺の視線に気付いてこっちに走ってきた。
ちょっと待て。そんなに走ってきたらソファーに座ってる俺の命が
「わったる~!」
「き、けん……うっ、」
「楽しみだねぇ。」
「そっ…だな。」
はぁ、と息を吸う。
瑞季が俺の腹に乗っかってきたせいで呼吸がしずれぇ。
ドスッって音、したもんな。
深呼吸をしながら瑞季を見つめる。