どうしょうもねぇくれぇ、好き。
「ここだ、ここ。瑞季、こっち来い。」
辺りは昼の明るさはもうなく、目的地に着いた時には夕方になろうとしている頃だった。
でもあれから、あれこれと瑞季と話をしていると結構思ってたより早く着いた。
つぅーか、やっぱり喋りながらって時間が早く過ぎてる感じんがするんだな。
へー、と一人言を言いながら自転車から降りた瑞季の元へと行く。
「ここ、何処?」
「瑞季の好きそうな場所。」
「私の好きそうな場所?」
「うん、そう。ぜってぇ気に入ると思うぞー。」
小さく首を傾げる瑞季の頭をポンポン、と軽く叩き瑞季の左手を掴む。
「ほら、ここに座って。」
傍にあったベンチに座り、柔らかく笑って俺の隣を軽く叩く。
そして素直に座った瑞季の肩を引き寄せて瑞季の頭と俺の頭をくっ付ける。
「わ、渉…?」
「まぁ静かにして待ってろよ。」
いきなり肩を引き寄せられて驚いている瑞季を目に入れず真っ直ぐ前を見る。
それでも瑞季は此処が何処なのか気になるらしくキョロキョロと辺りを見渡していた。