どうしょうもねぇくれぇ、好き。





「もう、渉からも何か言ってやってよ。」



「お?おぉ…。」




完全にトリップしてた俺の肩をツンツンとつつく瑞季を見て苦笑いする。



そして腕の中に納まっている瑞奈を見て俺が過去の記憶に遡っていた間に何があったかは大体予想がついた俺は


瑞奈の頬を優しく撫でて瑞季と似た長くて真っ黒な艶やかな髪の毛を耳にかけた。




「それ、ママにあげたかったのか?」



「うん…。きれいだなって思ったから。」




そう言って俺の顔を覗き込んでくる瑞奈を見て、瑞季を見る。




「だそうだぞ?」



「うっ、」




瑞季にニカッと笑うと瑞季は複雑そうな顔をした。




「ママにプレゼントはぃぃ事だ。でも、お花を勝手に抜いたりしちゃあ駄目だよ?」




ね?分かった?と何も言えなくなった瑞季の代わりに瑞奈に言い聞かせると、瑞奈は


うん!チューリップさん、ごめんなさい。ママ…ごめんね?


と素直に返事をした。





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