どうしょうもねぇくれぇ、好き。
「ねぇ、それってヤキモチ?」
瑞季の言葉を聞いて固まる。
俺は完璧に嫉妬だと思う。
瑞季を独占したくて。
誰の目にも触れねぇようにずっと、俺の部屋に閉じ込めていたい。
こんなのは、怖ぇ。
他の男と話してるのを見たら嫉妬し過ぎておかしくなりそうで。
止めねぇと。
拳を強く、握った。
「あのさ。」
瑞季がきつく握った俺の右手に手を添えながら言う。
「嫉妬、してくれてもぃぃよ。」
「…は?」
コイツ、何言ってんだ?
意味が分からねぇ、そんな意味を込めて声を漏らせば。
「だから、嫉妬してもぃぃって言ってるの。」
もう一度同じ事を言ってきた。
「…ぃぃのか?」
未だに聞き間違いなのかと戸惑う俺は確認の言葉を待つ。
「うん。」
すると、瑞季は優しく笑って
「渉だからね。」
意味深な言葉を言った。