スパイ・ハイスクール
私は、私の頭の中の原に全神経を集中させる。
「何なの!?あの神谷棗って子は!?授業もろくに聞かずに寝てばっかり!只者じゃないわ!もしかしたら、夜もろくに寝ずに、変な事をしてるんじゃないかしらっっ!?」
そう、ヒステリックに叫び散らす原の声が分かった。てか、周りの生徒ドン引きなんだけど。
でも、
原の言ってることは案外外れて居ない。
確かに私は、2日間間殆ど寝ていないのだから。
それに、原が「只者じゃない」って言うのも案外アタリかもしんない。
私はこれが「普通」って思ってるけど、人によって普通なんて違うし。
「徳佐~。原が私の事、只者じゃないって言ってるんだけど」
「まあ、そうだろうね。そんな、超能力持ってる奴はそうそう居ないからね。
まあ、正式に言うと棗だけじゃなくて、俺も、だけど」
そう言うと、徳佐はクスッと笑った。