スパイ・ハイスクール
突如として現れた少年。
これには流石に面食らったらしい。
彼の目の前で、あのスピードが見事なまでに落ちた。
そして、おとなしく、
止まった。
なぜなら、その彼は、
「おっと......。まずは名をなのるべきでしたね。小野寺奏と言います。お話を伺いたいのですが?」
「いっ、いい今、壁から.....っ」
「もちろん、あなたが正直にお話してくだされば、僕についてもお話いたします」
ニコリ、と笑いながら出てきたその彼は、壁から出てきたのだから。
彼の能力を使って。
「改めて言わせていただきます。
ーーーお話を伺いたいのですが?」