スパイ・ハイスクール


「それに先ほどの、外に出たくない、という発言が何よりの証拠。今日は雲1つ無くて、月が良く見えますからね」


山口さんは黙ったまま、うつむいていた。唇を噛み締め、肩を震わせながら。

奏以外の4人は固唾を呑んで見ている。



暫く沈黙が続き、それを肯定ととらえた奏は再度口を開く。



「もう1度聞きます、山口さん。あなたは人間では無い。............いや、少し違いますね。









この月が出ている間は人間ではない、狼人間なのでしょう?」







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