スパイ・ハイスクール
◆
「飲んでください。落ち着きますよ」
あれから10分程が経った。
山口さんが泣いている間に真希はお茶を淹れなおした。
奏は咲夜さんに連絡を入れ、もう1度地図を印刷してくれ、と頼んだ。
そして。
「うわぁぁぁああぁぁあん!」
「............なんでお前が泣いてんの。純希?」
そう、何故か純希は泣いていた。
「もら、もらい涙......うわああぁぁん!」
「「ちょ、それ、もらい泣きって言うんだよ!」」
純希節、炸裂。
涙を貰われた(?)山口さんはほぼ収まっているというのに。
これは純希の方が収まるのに時間がかかりそうだ。