スパイ・ハイスクール


「......ぁ!、そ、そそれより、あなた方は一体何者なんですか?教えてくれる約束でしたよね?!」


ふ、と思い出したように山口さんは言った。そうだ。奏の能力を彼は見たのだった。


その問いに奏は少しだけ考えて、こう答えた。


「そうでしたね。お答えする約束でしたね。

僕らはちょっとした依頼に応える......スパイをしています」

「ぶっ」


山口さんは目をカッ、と開きながら、お茶を盛大に吹いた。本日2度目。
明らかに驚いている。

まぁ、信じられないのも無理は無いが。


「その......。みなさん。学生ですよ......ね?」


そう恐る恐る訪ねる山口さん。

しかし、


「いえいえ、うちの従業員はただの学生ではありませんよ。なんせ、超能力が使えちゃいますから」


にこり、と営業スマイルで彼、小野寺奏は答えた。







「う、うううううそだぁああぁぁああぁぁあ!」

「本当ですよ(ニコニコ)」







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