スパイ・ハイスクール
「「すいませんっしたーーー!!」」
私と徳佐の2人は慌てて奏の頭を下げた。
徳佐も思ったのだろう。ヤバイ、と。
「分かったのならよろしい。とにかく棗、これからは、もう、トラブルを起こさないように」
「......はい」
言われたことを素直に「はい」というのは私の性じゃないけれど、奏を怒らせると厄介なのは皆知っている。
あの、上から目線でムカつく徳佐もが怖れる怒った奏。あれは、本当に怖い。
黒猫1怖いと言っても過言ではないだろう。
しかし、奏は黒猫1メンバー思いでもある。これも皆が知ってること。
メンバー思いだからこそ、怒るのだ。
......腹黒なのは否定できないが。