スパイ・ハイスクール
◆
「ただいま」
「おかえり。遅かったね」
「ちょっと咲夜と話こんでな」
そうこうしている間に奏が咲夜さんの所から帰ってきた。相当暑かったらしく、奏の首には一筋の汗が光っている。何か色気あるよね。
ま、それは置いといて。
「何の話してたの?」
「まぁ、いろいろ。話の中心は棗がアホだよなーってことだったかな」
「嘘ですよね、奏さん」
「さぁ?嘘か本当かは自分で考えな。修業式の先頭で爆睡してた棗ちゃん」
「棗は身長小さいからね。先頭なんだよね」
本当に奏に、アホって言われてた気がして、何も言い返せなかった。
でも人のコンプレックスを笑う徳佐には、後でそれなりの制裁を下すとしよう。