スパイ・ハイスクール
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「ってことで、うちに用があったらしいです」
私は彼、真田さんを黒猫本部の中に招きいれ、4人に紹介した。
真希はこちらへどうぞ、とお客用のソファに座るように促し、いつも通りにお茶を出した。
「初めまして。暑いところわざわざおいでくださり有難うございます。
早速なのですが、どちら様でしょうか?証明するものもあれば、ご提示願います」
「私、星凛女子高等学校の副理事長をしています、真田と申します」
そう行って真田さんは名刺を奏の方へ差し出した。
「あぁ、あの女子高さんですか」
(星凛女子高って、さっきテレビで言ってた.....!?)
さっきのニュースを見ていなかった奏以外の4人が同時にその名に反応する。
「その名門女子高の副理事長の方がどうしたんですか?」
「こちらは何でも調べてくれる、と聞いたのですが、本当ですか?」
「利益や殺人目的ではなければ、ですよ。そちらの調べて欲しい内容によっては拒否する可能性もあります。その場合はお引取りを」
奏の倍以上の年齢を重ねた人にも物怖じしない態度で、奏は言葉を発する。
それに対して、真田さんもゆっくりと静かに語りだした。
「実は、先日1人の女子生徒が亡くなったんです」
「もしかして、有紀さん、ですか?」
「何でそれを?......あぁ、そうでした。マスコミにはもう漏れてしまったのでした」
あれ。奏って、今日のテレビみてないよね?それに何で名前まで......?